木曽屋
更新日:2022.12.28
コミュニティ冷蔵庫®フリーゴ
今回は、京急鶴見駅近くで18代続く老舗企業、株式会社木曽屋さんの社会貢献事業「コミュニテイ冷蔵庫®フリーゴ」を運営する中西さんにお話しを伺いました。
「コミュニテイ冷蔵庫」とは、欧州各国ですでに取り組まれている仕組みで、個人や飲食店などが余った食品や食材を自由に出し入れできるフードシェアリングとフードロス削減を目的とした公共の冷蔵庫のことです。
中西さんは、「フリーゴは24時間いつでもみんなが使える、みんなのための冷蔵庫です。地域のみんなが使える冷蔵庫として、昔の日本のよい習慣、<おすそわけ>が「コミュニティ冷蔵庫®フリーゴ」を介して行えたら素晴らしいと思っています。」と語ります。
中西さんは、2018年頃NHKの旅番組でイギリス・ロンドン南部ブリクストンにあるコミュニティ冷蔵庫のことを知り、「すごい、いつかやってみよう」と思ったそうです。
それから2年が経ち、2020年、自社ビルへのおむつ販売つき自動販売機の設置に伴って、キリンビバレッジと知り合った中西さんは、「使われていないガラスの冷蔵庫、ありませんか?」と尋ねたところ、なんと1週間で冷蔵庫が届いたそうで、中西さんの「いつかやってみよう」が叶いました。
2020年の6月17日に「コミュニティ冷蔵庫®フリーゴ」は、コロナ禍の鶴見の街に誕生しました。フリーゴにはノートが下がっています。入れる物、持っていく物の流れがわかるためです。
ある日「コロナ禍で収入が減りました。とても助かります、ありがとうございます」と書かれていたそうで、中西さんは、「良かった~と、とても幸せな気分になったことをいまでも覚えています。」と話します。
知らない人同士が、食品や食材を入れる、受け取る。「入れた人」と「受け取った人」がノートを介してコミュニケーションをとり、フリーゴでつながる現代のおすそわけです。
中西さんは「24時間、誰かのやさしさが、冷蔵庫を介して誰かに届くなんて、素晴らしいと思います。」と話します。
中西さんは、今後の取り組みついて、「とにかく、多くの方にコミュニティ冷蔵庫®フリーゴのことを知っていただきたいです。欧米のように、街中にコミュニティ冷蔵庫がある風景が普通になるといいな、と思います。そのためにも、もっと多くの店舗や企業のみなさんにご協力いただきたいです。そして、この冷蔵庫は自由に使えるんだよ、という認識が広まったらいいな、と思っています。」
最後に、中西さんは、「これからは、街の子ども達とこの活動をともにしたい。子ども達が大きくなるころ、街中にフリーゴのいる景色が普通になったらいい」と話していました。
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