横浜環境保全株式会社
更新日:2024.07.30
ありが堆肥を活かしたフードループ事業
横浜環境保全は、環境配慮型のリサイクル製品として神奈川県の認定を受けた有機肥料「ハマのありが堆肥」(以下、ありが堆肥)を活かした「フードループ(食の循環)事業」に取り組んでいます。
フードループの仕組みは、まず、生ごみを堆肥に再生することを前提に契約をしている企業や店舗からの生ごみ(食品残さ)を回収して、金沢区鳥浜の同社の堆肥工場に搬入します。堆肥工場において、生ごみ(食品残さ)を分別(プラスチック袋などを除く)し、破砕・発酵させることで有機堆肥にします。
有機堆肥を山梨県の道志村の同社自社農園、学校、農家などで使用(土壌の活性化)し、野菜などを育てます。採れた野菜を横浜市内の飲食店(横浜ビール)にて調理・提供し、そこで出された生ごみを回収して再び堆肥に再生されます。
フードループ事業は、横浜ビールが運営するレストラン「UMAYA」が、横浜市の水源地である道志村の大切さを知ってもらうために、同村で育てた野菜を食材として利用していることを知った同社髙橋社長が同社の堆肥化施設の見学を設定したのがきっかけで始まりました。
担当者は事業に取り組んでよかったこととして、『まず、環境面では循環型社会の形成につながったことと、生ごみを活用することで焼却ごみが削減できたことです。また、道志村で農地を借り、地元の「ひゃくしょう会」と連携して、ありが堆肥を活用した野菜づくりを実施することによって、休耕地の活用、村の活性化、地元企業との連携、農業の担い手の育成、農業振興が実現できたことです。
加えて、横浜市水源の環境保全も実現でき、有機堆肥による野菜づくりは、食の安全・安心作りにもつながっています。社内においても道志村で育てた安全・安心野菜の販売を通じた環境啓発活動や、社員参加による農業体験などリクリエーション活動も行うことができました。』と語ります。
最後に、担当者は今後取り組んでいきたいこととして、『フードループの取り組みの発信によりフードループの輪をさまざまな形で広げていきたいです。国際会議等へ参加される方にも循環の取り組みを視察していただき、参考としていただければ。』と語りました。