株式会社ファーメンステーション
更新日:2024.12.24
未利用のバイオマスをアップサイクル
ファーメンステーションは、独自の発酵技術で未利用資源を再生・循環させる社会を構築する研究開発型スタートアップです。
昨今、食品ロス/食品製造工程で生じる残さ・余剰農産物などをはじめとした未利用バイオマスの有効活用は、持続可能な未来に向けたグローバルな課題となっています。
同社では、多様な微生物を駆使した高度な発酵技術を用い、食品ロスをはじめとする未利用バイオマスを、食品用のフレーバーや、化粧品原料などの高付加価値な機能性素材へとアップサイクルする事業を展開しています。
フレーバー、化粧品原料などは石油由来の成分が使用されていることも多く、脱炭素・石油代替の文脈からも、同社ではその保有技術の活用は有用なものであると考えています。創業者でもある代表の酒井さんが、飽和する食文化や大量生産、大量消費への違和感を覚えたことが取組をはじめたきっかけです。金融業界から転身、ゴミや未利用資源を有益なものに変える発酵技術についてみずから学び、同社を創業しました。
取組を進めることにより、様々な未利用資源をゴミとしてではなく資源として取り扱い、食品原料や化粧品、雑貨などにアップサイクルすることで、結果として消費者が実際に手に取れるプロダクトにできました。最近では、宝酒造から新発売された「発酵蒸留サワー」という商品に、同社が開発した柑橘果皮をアップサイクルしたフレーバー原料が採用されています。
担当者は、『より多くの未利用資源を当社の技術を使ってアップサイクルしていくことで、アップサイクル製品の流通が当たり前のものとなり、消費者が自然と選択しているようなシステムを作っていきたいと考えています。』と話します。
担当者は最後に、『最終的には、無駄なものがなく循環する社会の実現が当社の目指す姿であり、「発酵で楽しい社会を!」というパーパスとしても掲げ、事業を行っています。』と締めくくりました。